CSS3 線形グラデーションの記述方法

CSS3ではグラデーションがサポートされましたが、これまでブラウザごとに多くの書式を併記する必要がありました。特によく使う線形グラデーションについて、現状どのように記述すればよいのかまとめてみます。

【コンテンツ】

  1. 仕様策定の動向とブラウザの対応状況
  2. W3C仕様に基づいた記述
  3. ベンダープレフィックスをつけた記述
  4. 作成サンプル

仕様策定の動向とブラウザの対応状況

W3Cで策定しているグラデーションの仕様は、
「CSS Image Values and Replaced Content Module Level 3」に記述されています。

記事執筆時点での最新仕様は、2012年4月17日付けの勧告候補(Candidate Recommendation)となります。
http://www.w3.org/TR/2012/CR-css3-images-20120417/

主要なブラウザの最新バージョンではすべて対応しています。ベンダープレフィックスも必要ありません。

IEについては、IE10から対応しています。IE9以下は独自のfilterを使った記述が必要です。
iOS Safariは6.1以下、Androidブラウザは4.3以下で、ベンダープレフィックス「-webkit-」が必要です。

W3C仕様に基づいた記述

まずは正式な仕様に基づいた記述をおさえておきます。

【書式】
linear-gradient(
 角度 or <to 方向>,
 開始色,
 [経過色 位置],
 終了色
);

【記述例】
linear-gradient(
 to bottom,
 red,
 blue 30%,
 #0f0
);

角度

角度は 'deg' を単位とします。
「0deg」を指定すると下から上への方向となります。正の数値は時計回りの回転を示します。
省略した場合のデフォルトは「180deg」で、上から下への方向となります。

角度をさまざま変えた表示例

方向

角度のかわりに方向をキーワードで指定できます。
キーワードとしては、left, right, top, bottom の4つになります。
コーナーの方向を示すには、「left top」「right bottom」などと指定します。

最新仕様では必ず 'to' をつけて記述します。古い仕様では 'to' がつかないため注意します。

方向をさまざま変えた表示例

開始色 / 終了色

カラーコードやカラーネームで指定します。
開始色の位置を示す '0%'、終了色の位置を示す '100%'は省略可能です。

開始色に '25%' と指定した場合は、25%の位置までは開始色がそのまま描画されます。

開始色と終了色を指定した表示例

経過色

開始色と終了色の間に経過色を入れる場合は、開始点からの距離を示す位置とともに指定します。経過色は複数指定できます。

経過色の位置は単位を%やpxで指定しますが省略可能です。省略したときは両隣の色の中間に配置されます。

経過色を指定した表示例

ベンダープレフィックスをつけた記述

現在は、ほとんどのブラウザでベンダープレフィックスは必要ありません。
ただし、Safari 6以下、iOS Safari 6.1以下、Androidブラウザ 4.3以下のためには、下記に示すベンダープレフィックス「-webkit-」をつけた書式が必要です。

【書式】
-webkit-linear-gradient(
 角度 or 方向,
 開始色,
 [経過色 位置],
 終了色
);

【記述例】
-webkit-linear-gradient(
 top,
 red,
 blue 30%,
 #0f0
);

【W3C仕様との違い】

  • 方向を示すキーワードの前に 'to' をつけません。
  • 方向のキーワードは「from」の意味です。例えば 'top' を指定したら、「topからbottomの方向」という意味です。
  • W3C仕様では角度の0degは下から上への方向ですが、-webkit-では左から右への方向となります。ただし省略時のデフォルトは上から下への方向で変わりません。
  • W3C仕様では角度の正の数値は時計回りの回転を示しますが、-webkit-では逆の反時計回りとなります。

【補足】
Firefox, Operaの古いバージョンでもベンダープレフィックスが必要ですが、もはや対応は不要と考えます。
また、IE9以下に対応するには独自のfilterを使った記述が必要ですが、こちらも不要と考えていますのでこの記事では説明いたしません。

作成サンプル

簡単ですが、CSS3グラデーションを使ってボタンを作成してみました。
サンプルとして、実際にこのページのCSSで表示しています。

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グラデーション部分のCSSは以下のようになっています。

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