Web制作プロセス:クロージング
無事にサイト公開をすることができても、それで安心してはいけません。
サイトを制作した後の処理も仕事の一部ですので、それをきっちりとやることでクライアントからの信頼を得るようにします。
私は仕事の最後がきちんとしていれば、制作途中で多少ゴタゴタしても、決して印象は悪くならないと考えています。しかしここでいい加減だと、「なんだこの業者は!」という感覚が残ったままになりますので、次の仕事を発注してくれないかもしれません。
【クロージングフェーズのタスク】
保守・運用方法を決定する
サイト運用業務を請け負っていない限り、サイトからの商品購入や問い合わせ対応はクライアントの仕事になります。業者の仕事としては、バグ対応とか改造が主となります。
その他にもバックアップやアクセス解析などの作業もあり、どちらがどこまで対応するか決めておく必要があります。
受注時にどういう保証・サポートをするかは、提案書や見積書で示していると思いますが、クライアントは忘れているかもしれません。何か作業が発生した時、「やってくれるものと思っていた」と言われかねませんので、最後に確認の意味でもう一度、保証・サポート内容を伝えておきます。
また、通常運用はクライアントの仕事だとしても、オペレーションミスが発生しないよう、しっかりとその方法や注意点を双方で確認しておくことが大切です。そうしておくことで、クライアントからの問い合わせや作業依頼回数が減り、無駄な工数をとられなくて済みます。
ドキュメントを作成する
ここでいうドキュメントとは、設計ドキュメントではなくユーザードキュメントです。つまり、コンテンツ更新手順などを記した「サイト取扱説明書」を作成しクライアントに渡します。
その他、検収のため「テスト成績書」なども求められる場合がありますので、必要に応じて作成します。
また私は、「保守説明書」も自分のために作成しています。
サーバーや CMS に関する設定などを記録しておかないと、改造依頼があった時にスムーズに作業ができません。
ノウハウや教訓をまとめる
これは完全に自分のためのタスクです。
Webサイトをひとつ制作すると、だいたいはいくつか新しいテクニックを使いますし、教訓も生まれます。頭がホットで忘れないうちに、それらをドキュメントにまとめておきます。
実は、このサイト「Web制作・運用 Tips アーカイブ」も、そういうテクニックやノウハウの記録庫として制作したのです。忙しい時は記事を書いてる時間も取れませんが、メモだけはその都度残しています。
クライアントへ引き渡す
最後に引き渡しを行うことで、サイトの所有権がクライアントに移り、正式に費用を請求できるようになります。
必要なドキュメントやデータを揃え、できれば受領書にサインをもらいます。そこらへんはそれぞれの会社でルールがあると思います。
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