WordPress特集 - 重要なファイル
公開日:2021年6月19日
最終更新日:2021年12月13日
WordPressの構成ファイルの中で重要なファイルがいくつかあります。それらはカスタマイズしたり独自テーマで制作する場合に、ユーザーが作成・編集する可能性があります。
【記事執筆時の環境】
WordPress 5.7
wp-config.php
データベース情報などが含まれており、WordPressをインストールする際に参照されます。このファイルはダウンロードしたWordPressファイルには含まれておらず、インストールする過程で入力した情報を基に生成されます。
このファイルにコードを記述することで、サイト全体に対する基本的な設定を行うことができます。以下ファイル内の主なセクションについて説明します。
MySQL 設定
データベース名、データベースユーザー名、データベースパスワード、データベースホスト名が記述されています。WordPressをインストールする際、ブラウザからインストールするURLにアクセスする場合は、これらの情報はユーザーがインストール過程で表示される画面から入力します。サイトを引っ越す場合は、これらの情報をテキストエディタで編集する必要があります。
認証用ユニークキー
変更すると既存のすべてのクッキーが無効になり、すべてのユーザーが再ログインを求められます。ログインでセキュリティ上の不安が生じた場合に変更します。
下記サイトにアクセスするとランダムにキーが作成されますので、それをファイル内の該当部分にコピペします。
https://api.wordpress.org/secret-key/1.1/salt/
データベーステーブルの接頭辞
初期値は 'wp_' となっており、インストール過程で変更することもできます。接頭辞を変えることで、同じデータベースを複数のWordPressで使用することが可能です。
追加の設定
追加のコードを記述することでさまざまな設定を行うことができます。詳細は下記参考ページをご覧ください。
なおコードを追加する場合は、先頭から「/* 編集が必要なのはここまでです ~」の間に記述します。私は見やすさから認証用ユニークキーの直前に記述しています。
【参考ページ】
サポート - wp-config.php の編集
style.css
テーマを構成する上でメインのスタイルシートとなり、テーマごとに必ず存在しなければなりません。テーマ開発者が作成し、テーマのディレクトリ直下に置きます。
このファイルの先頭にはテーマ詳細情報を含めます。小規模なサイトでは style.css にすべてのスタイル情報を記述する方法もありますが、少し大きなサイトになると style.css にはテーマ詳細情報だけ記述し、スタイル情報は別のCSSファイルを用意することが一般的です。
テーマ詳細情報はCSSのコメント形式で記述します。
[Theme Name] だけは必須となりますが、だいたい以下の項目を記述します。
/*
Theme Name:
Theme URI:
Author:
Description:
Version:
License:
License URI:
*/
index.php
テーマのメインテンプレートで、style.css とともに各テーマに必須です。テーマのディレクトリ直下に置きます。
style.css と index.php の2つのファイルがテーマの最小構成となります。ただし子テーマの場合は親テーマの index.php を参照することができるため、style.css だけでも構いません。
index.php はWordPressで生成されるWebページすべてで参照させることができます。言い換えると、他の優先テンプレートが存在しない場合は、index.php が参照されることになります。
functions.php
WordPressの初期化中に読み込まれるテーマ関数ファイルです。テーマのディレクトリ直下に置きます。
テーマ内のテンプレートで使う関数を定義したり、カスタム投稿やカスタムメニューなど追加でテーマ機能を付け加えるための記述をします。
なお子テーマを使用している場合、functions.php はテンプレートファイルとは違い、親テーマと子テーマ両方のファイルが読み込まれます。順番は、子テーマ、親テーマの順になります。従って、親テーマの functions.php で定義している関数や機能をそのまま使う場合は、子テーマで記述する必要はありません。
screenshot.png
管理画面のテーマ一覧画面におけるスクリーンショットとして使用されます。テーマのディレクトリ直下に置きます。必須ではありませんが、使用しているテーマがひと目で分かるためにも用意したほうがよいでしょう。
多くのテーマではトップページのスクリーンショットを使用しています。実際のWebページ表示には関係しませんので、凝ったものにする必要はありません。
画像の推奨サイズは 880 x 660 ですが、実際の表示は 387 x 290 となります。JPG形式のファイルも有効ですが推奨ではありません。
.htaccess
WordPressのファイルではなく、Webサーバー Apache の制御ファイルです。多くのレンタルサーバーはApacheを使っていますので、特殊な使い方をする場合はこのファイルの編集が必要になるケースがあります。
このファイルでの設定は、設置されたディレクトリとその下層ディレクトリに対して適用されます。ディレクトリごとに設置可能ですので、そのディレクトリだけ設定を変えることができます。
WordPressをインストールすると、以下のような内容が .htaccess に追加されます。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 |
# BEGIN WordPress # "BEGIN WordPress" から "END WordPress" までのディレクティブ (行) は # 動的に生成され、WordPress フィルターによってのみ修正が可能です。 # これらのマーカー間にあるディレクティブへのいかなる変更も上書きされてしまいます。 <IfModule mod_rewrite.c> RewriteEngine On RewriteRule .* - [E=HTTP_AUTHORIZATION:%{HTTP:Authorization}] RewriteBase /pc-school/ RewriteRule ^index\.php$ - [L] RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d RewriteRule . /pc-school/index.php [L] </IfModule> # END WordPress |
その他、このファイル内では以下のような設定を行うことがよくあります。
- URLの正規化(wwwの有無/index.htmlの有無)
- 特定のドメインやIPアドレスからのアクセス制限
- Webページのリダイレクト
- サイト引っ越しの際のドメインURL編集
- マルチサイトにする場合
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